接客とは1つのお店のブランディングでもある

 

僕のクライアントの1つに接客に物凄く力を入れているラーメン店があります。

入店から退店まで本当にお客さんを大切にしてキメ細やかなサービスをされているお店です。

 

オーナーは元々フランス料理をされていた方でラーメン店とは思えない心配りをされていて女性に人気が高く、

少しオシャレなラーメン店として営業されていました。

 

このお店がある時、人手不足になった時期がありました。

アルバイトが2人居なくなったのです。

 

1人は大学生で就職活動の為、前々から辞める事はわかっていたのですが、

もう1人は交通事故で右足の半月板損傷で全治3カ月という事らしいです。

 

元々辞める事がわかっていた大学生の代わりに募集は掛けていたので1人アルバイトは確保していたらしいのですが、

それでも飲食店未経験の子で即戦力にはならないという事でした。

 

このお店はピークに4人で営業していた為、2人が居なくなった後はベテラン2人と新人1人という状況で営業する事になった訳です。

 

この状況でもこのお店のオーナーは以前と同じように接客を大事にして、

お客さんに迷惑を掛けないようにと必死にがんばっていました。

 

しかし、1カ月後このお店の売り上げを見ると昨対比75%でした。

 

単純にお店を回す事が出来ていない為でした。

 

このまま行くとお店の存続の危機になります、

見かねて僕はオーナーに戦力が揃うまで接客に力を入れる事を辞めるよう提案しました。

 

接客に力を入れる事自体が悪い訳ではありませんが、

お店の現状を考えた時にこのままでは危機的状況になる事が明白だったからです。

 

僕はお店の店頭とホームページに以下の文章を張り出しました。

 

「拝啓、平素は格別のお引き立てを頂き誠にありがとうございます。

誠に勝手ながら、当店では人手不足の為現在お客様に万全のサービスを行う事が出来ていません。

限られた人数で精一杯の対応はさせて頂きますが、十分な対応で無い事は承知しております。

体制が整うまでの間、お客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますがご了承頂ければ幸いです。

この間、気持ちばかりですがトッピングを1つ無料で提供致します。

お客様にはご迷惑をお掛け致しまして誠に申し訳ございません。」

 

物凄く勝手な言い分ですよね?

でも僕はお客さんにご理解頂けると確信していました。

 

この文章を張り出して、新しく入った新人の子にオーダーの提供とバッシングだけをお願いしました。

これだけなら通常2人で行っていた業務でも新人1人でこなせるからです。

結果、この月の昨対比は128%でした。

この状況は3カ月続きましたが昨対比120%を切る事はありませんでしたし、

お客様からのクレームも1件もありませんでした。

 

この期間、お客様からのアンケートを出来るだけ取るようにオーナーにはお願いして来ました。

このアンケート結果を見ても以前と比べて不満足だと答えているお客様は殆どいませんでした。

結果的には4人で営業していた時よりも売り上げは上がっている訳です。

 

もちろん、今まで丁寧な接客を心掛けて行って来ていた事が信頼されている部分もあります。

別に売り上げが上がったからいいという事でもありません。

 

ここで僕がお伝えしたい事は、本質をしっかり見極めようという事です。

 

長い目でみれば、今まで取り組んで来た接客は絶対に復活させるべきだと思います。

(それがこのお店の付加価値を生んでいて、ブランディングにもなっているからです)

 

僕が言いたい事は、お店も僕達と同じようにいい時も悪い時もあると思いますが その都度、

経営者はお店の舵を切って最善の方法を取らなければいけないという事です。

 

今回の例でいうと、

お店の状況によっては自分のこだわりさえも捨てなければいけない状況にもなりうるという事です。

 

この舵取りを誤ってしまうと致命的な事にもなりかねません。

 

丁寧な接客が必ずしも必要か?

と言われれば、それはあなたが目指すお店の”在り方”で変わって来ますが、

誤解を恐れずに言えば絶対的なものでは無いという事です。

 

日々、変化するお店の状況に合わせて最善の選択をする事が非常に大事な事です。

この時の選択でベースとなる部分が経営術になる訳です。

 

経営を学ぶという事は自分の中での選択肢を増やして、

最善の方法を模索する為の手段であり、

様々な問題に直面した時に問題の本質を見抜き、

迅速に対応する為に必要な考え方である訳です。

 

では実際、経営を学ぶ為にはどうすればいいのか?

この辺りの考え方であったり、

僕がおすすめする教材であったりはメルマガの方で詳しく話しているので

興味があればそちらを参考にしてみて下さい。